バス運転士 事故をしたらどうなる?
おはようございます!
バス運転士のけんぞ~です(^^ゞ
今回は、
バス運転士と“事故”についてのお話しです!
(基本貸切運転士の場合をお話しします)
職業運転士として働いている以上、
無事故・安全輸送が最大の使命な訳ですが・・・
ハンドル時間は長時間に及びますし、
何せ12mの巨体を動かす訳なので
事故のリスクというのは常に付き纏います。
そこで今回は、
バス運転士が事故をした場合
どういう処分を受けるのか?
<目次>
コチラの内容をお届けします。
事故は身近、「明日は我が身」
先ほどにも書いた様に、
死角も多く巨大な乗り物を動かすバス運転士。
当然事故のリスクは高く・・・
正直、
事故らない運転士はほぼいません
私の所属する営業所でも、
無事故の運転士は大ベテラン含め1人もおらず・・・
私も過去に痛い思いをしております。
モチロン、
皆やりたくてやっている訳ではなく。
事故を避ける為防衛運転に努めているのですが・・・
その中でもやはり事故は発生します。
なので事故を起こしたとしても
運転士仲間から責められる事は少ないもので
「次同じ事をやらなければ大丈夫!」
「引きずらない引きずらない!」
と励まし合う事が殆ど。
大きな車体で公道を走る以上皆が皆、
「明日は我が身」だからです。
事故が起こると・・・?
(内容は会社によって異なります)
事故速報
バス乗務中に事故が発生した場合、
現場での対応は普通車の場合と変りません。
ただ営業所へ一報電話を入れるのですが、
これを元に“事故速報”が作成され本社へ送られます。
現場略図や運転士の乗務履歴・事故歴
状況・処置等が記されております。
事故報告書
日を跨ぎ翌日は日勤出社をし、
(仕事がついていても大概外されます)
お偉いさんと共にヒアリング&DR確認。
事故の原因や再発防止策までを話し合い、
これを元に速報では無く“事故報告書”が作成されます。
(事故発生原因〜対策まで結論づける物)
始末書
画像はイメージです
同時に“始末書”を書きます。
外の世界では平和な日常が過ぎている中、
営業所の一室で黙々と始末書を書く自分が情けなく
か~なり辛い時間です><
その後の処罰は?
モチロンイメージですヨ
先の“事故報告書”と“始末書”を元に、
本社にて運転士の処分案が検討されます。
これは会社によって異なりますが、
大手だと「点数」で決定することが多い様です。
つまり、
原因や場所(車庫内・路上・交差点など)
運転士の無事故期間(△)
によって掛かる点数が算出され、
それによって処分が下されるという仕組みです。
注意で済まされる場合から、
訓戒・減給・停職・降職・解職など様々な処分があります。
大手なら会社側から処罰が下されるわけですので、
運転士が自腹で修理費等を出す事はありません。
以前までは自腹修理にて事故扱いにしない(=無事故)
という仕組みもありましたが、
運転士の負担軽減の為に無くなりました。
(中小ではまだある所もと聞きますが)
先に挙げた私の事故の場合、訓戒処分。
確か賞与の際0.75掛けだったと思います。
因みに・・・
例えバス乗務前でも、
アルコール検知器が反応したら停職処分。
飲酒に対しての厳しさはかなりのものと分りますネ。
その後の仕事の付き方
さて、
事故翌日のヒアリングが終われば
軽度な事故の場合は数日後に乗務復帰する事になります。
(明らかに停職以下の場合)
しかしながら、
その後数ヶ月間の仕事の付き方が変わり・・・
ツアー系の仕事は外されて、
新人さんが担当する簡単なコースがメインになります。
以前、
行き先はキャリアアップという記事を書きましたが、
事故を起こすとここで他の運転士と差が発生。
無事故=長期スパンの信頼ですから、
これを再度戻すのには時間が掛かります。
また担当車の付き方も変り、
事故ばかり続くと後輩より古い型という場合も出てきます。
事故の誘発に一番注意せよ!
運転士の世界で、
「事故は続く」という言葉があります。
これは運転士のメンタル的な部分もそうなのですが、
“注意の一点化”というものも大きく関わってきます。
つまり、
事故をした箇所を注意しすぎるあまり、他の箇所を見逃す
という事です。
よくあるのが左側を事故をした運転士が、
今度は右側をぶつけてくるという事例。
事故直後は特に当該箇所が気になり、
他の部分が疎かになりがちなものです。
これは他の仕事でも当て嵌まりますかね?
何かをやらかした時は、
他の箇所もよく注意する様にしましょう。
以上、
“バス運転士と事故”についてでした。
事故は本当に明日は我が身です。
起こしてしまった際には社会的責任が発生する事を忘れず、
慢性運転ではなく安全運転に努めましょ〜!
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