貸切バス “梯団走行”とは
おはようございます!
バス運転士のけんぞ~です(^^ゞ
気温も下がり、
すっかり秋ですネ(o^^o)
弊社では只今、
「秋の修学旅行シーズン」
が到来しています!
(ただしコロナ渦、行き先はほぼ県内or隣県です)
そういった大規模なお客さまとなると、
何台ものバスを使って移動・・・
このように連なって走ります。
観光バス業界ではこの走り方を、
「梯団走行」と呼んでいます。
今回はそんな梯団走行のあれこれをご紹介します(^_^)
<目次>
梯団走行の定義
“梯団”とは元々軍隊が行進をする際に、
便宜上いくつものに分けた部隊の事を指します。
バス業界では2台以上で走行する際に使われ、
別に上限なんかの決りはありません(^^;)
ただ、
10台以上では“大梯団”と呼ぶ事もあります。
梯団走行のルール
ではここで、
梯団走行に関するルールを書いていきます!
(各会社によって恐らく多少異なります)
梯団の編成(2番手が若手!?)
梯団の中には梯団長・副梯団長・グループリーダーがいます。
基本的には梯団長が先頭の1号車を走り、
ルート指示•段取り決め等取り纏め役。
(梯団内トラブルの責任を負う)
副梯団長は最終号車にて全体を見張る事となります。
台数が多い場合にはリーダーが決められ、
中間位置にて台数をまとめる役割を果たします。
つまり・・・
3台口の場合には
基本的にはこういう編成になる訳です。
比較的年功が浅い運転士が2番手に来て、
先輩が前と後ろを挟みサポートします。
これが5台口となると・・・
梯団長、副梯団長では追いつかないので
真ん中にリーダーを配置!
前や後ろの面倒を見る事になります。
勿論様々な組み方があるので、
全てが全てという訳ではありません(°▽°)
到着時間がズレないようにする
梯団走行で大切な事の一つは、
目的地(休憩地)到着の時間に差が出ない事。
出発時刻は決められているので、
遅れた分だけ見学時間は減るコトになります。
それに、
トイレ休憩等では後続車両到着を基本待ちませんよね。
そうなると後ろの車のお客さまだけ急ぎ足に・・・><
全台がほぼ同時に到着するのが理想です。
なので梯団長はギリギリ行ける信号でも
足並みを揃えるためにわざとひっかかる様に走ったりします。
追随運転はしない!
梯団走行、特に2番手の心理として特に大きいのが
「1号車に離されたくない!!」というもの。
当然知らない土地なら不安ですし、
新人にとって1号車の背中ほど大きいものはありません。
そこでやりがちなのが、
「もうすぐ信号が赤に変る・・・
1号車曲がっちゃった・・・。ええい、いっちゃえ~><!」
と無理に前車を追いかける追随運転。
私にも新人時代に経験がありますが・・・
普通に考えてアウトです(^^;)
そうならない様に“離される前提”で勉強をし、
しっかりと一人で走れるようにしておかなければなりません。
(信号で切れる事は不可抗力、高確立で起きます)
逆番・正番
先日とある記事にて、
「何台かのバスが、大きい数字から走ってきた。何故?」
といった趣旨のコメントを頂きました!
基本的な1号車先頭の梯団を“正番”と呼び、
逆に質問内の様な梯団を“逆番”と呼んでいます。
ここでは逆番になり得る理由を少しご紹介します!
Case1 目的地が縦一列駐車
よくある理由として、
目的地の駐車場等が縦一列の狭~い所。
そんな所では
次出発を正番にする為にこの様に駐車したい。
その場合は逆番で走行します。
逆番であっても、
先頭は副梯団長、台数として十分機能するのです♪
Case2 途中で狭路がある
途中で狭路がある場合では・・・
行程表に予め「逆番走行」と記載がある事も。
それは何故かというと・・・
対向する車が止まってくれた際に、
「あと〇台バス来るよ!」
と伝える事が出来るからなのです!
これが正番走行だと、
「よし交わした!」と進んだらまたバスが><
交わせる所までバックして・・・
これを繰り返さなければなりません。
まとめ 良い梯団
今回は梯団走行についてまとめてみました(o^^o)
細かい事は他にも色々とあるのですが、
全てを書くと長くなるのでここまで!
何か疑問がありましたら、
遠慮無くコメント欄にて質問下さいネ(^_^)b
大手観光バス運転士である以上
「梯団走行」は切っても切れないもの。
そうなると、
本当に様々な梯団に加わります。
(メンバーも1仕業ずつ変わります)
中でも
「もう二度と加わりたくない」
「またこのメンバーで走りたい」
この二つの差は歴然としています。
それを左右するのが
「梯団長による共同体意識の作り方」
自分本位なものの考え方では無く、
全体を見て、チームプレイを如何に上手く行うか。
どの職場でも同じですネ!
その為には縛りすぎてもダメ、
かといって緩すぎてもダメ。
普段からの周囲との付き合い方も大きく影響します。
バス運転士の職場環境というものは、
その日その日で大きく異なるもの。
周りを納得させる腕は勿論の事、
早い内から様々な人脈に根を張れる人ほど
良い梯団を作れる素質を持っていると言えます!
良ければこちらもポチッと宜しくお願いします!