観光バスに備わるASV装置
おはようございます!
バス運転士のけんぞ~です(^^ゞ
自動車に於ける先進技術は年々進歩しており…
普通車なんかでもオートクルーズや自動ライト、
中には運転手の声に反応するシステムも!?
こんな車、一生買えないだろうナァ…
勿論、
多くの命を走る〝バス〟にも
様々な先進装置が付いています。
これらは「ASV」と呼ばれており、
運転士を補助する役割を果たします。
では、
一体どんな装置があるのでしょうか?
今回は一部をご紹介します(o^^o)!
<目次>
ASVとは
画像の通り、
Advanced(先進) Safety(安全) Vehicle(自動車)
これの頭文字をとった物です。
これは先進技術を利用して、
ドライバーの認知・判断・操作をサポートし
安全を支援するシステムを搭載した車両の事。
つまりは・・・
基本的な考え方としてはあくまで装置はサポートであって、
安全運転の主体は勿論ドライバー!
よって、
システムを過剰に頼る事は厳禁と言えます。
バスに搭載されているASV
では多くの命を預かる観光バス。
備えられているASVはどういったものなのか??
“日野セレガ”に搭載されているASVをご紹介していきます。
※ご紹介する装置のボタンについては、
コチラでも紹介しております。
坂道発進補助
アイドルアップ
過去の上り坂発進記事
コチラで使用した“アシスト”の一つがコチラです。
(もう一つは次のESスタート)
ボタンを押すと、
- 車両が完全に停止している
- クラッチペダルが奥まで踏み込まれている
- オーバーヒートしていない
- 車速センサーが正常
この条件下でアイドリング回転数が自動上昇。
(おおよそ700r/min~800r/min)
楽にクラッチミートが出来る様になるので
坂道発進がし易くなるという装置です。
ESスタート
Easy&Smoothスタートの略。
ボタンにてONにしておくと、
約1秒以上ブレーキペダルを踏み続けると装置が作動、
ブレーキペダルを離してもブレーキを保持。
発進時にクラッチを繋ぐとこれが解除されるので、
坂道発進が楽になるという装置です。
ただこれを使いすぎると、
“自分で繋ぐ感覚が薄れる”
ので最初から多用することはお勧めしません。
私は緊急用と考えております!
前方ミリ波・画像センサーによる補助
オートクルーズ
普通車でも最近は同じかと思いますが、
オートクルーズには2種類あります。
定速クルーズ
走行中の車速をセットする事で、
アクセルを踏まなくても一定速度を維持します。
車間クルーズ
センサーにて先行車との車間距離・相対速度を測定、
アクセル及びブレーキを自動制御し追随走行します。
個人的に車間は殆ど使いません(^^;)
定速走行が一番乗り心地が良い運転なので、
勝手に意図しないブレーキがかかる車間は
非常にストレスフルなクルーズだと思います。
が、
最新モデルからは安全上車間クルーズのみ搭載><
走りにくいったらありゃしません!
(殆ど“足クルーズ”で走行する場合も)
PCS
PreCrash Safty System
和名では衝突被害軽減ブレーキと呼ばれる物です。
日野 公式HPより
画像の様に、
衝突の恐れがある際にディスプレイにて運転士に警告。
それでも危険が高まったら自動ブレーキが掛かります!
一見素晴らしい装置なのですが・・・
例えば急勾配の上り坂だったりすると、
標識等にも反応して警告してきてヒヤッとします(笑)
車線越脱警報装置
はい、私が嫌いな装置の一つです。
(ON/OFFが出来ます)
なかなかシーンに合った警報をしてくれません><
ドライバーモニター
これは運転席にあるカメラにて、
運転士の居眠りや集中力低下を感知。
ディスプレイにて警告&警報音が鳴るというもの。
高速走行を想定して作動する為・・・
- 車両速度が60km/h以上
- 直進状態で進んでいるとき
- 一定時間方向指示器を出していない
- ブレーキ操作が無い
このような条件下で作動します。
運転士との相性
運転士によって相性が合わない装置もあり、
「ESは気持ち悪いから使わない」
なんて声も(ベテラン程多く)よく聞かれます。
私の場合、
ドライバーモニターとの相性がすこぶる悪く・・・(^^;)
全然元気で「さぁいくぞぉ~」とSAを出発したら、
合流した時点で“ピピピピピ”「集中力低下」(゜Д゜)エッ
逆に本当に眠い時には、何も鳴ってくれません←
・・・運転している時の顔が悪いってか!?←
このように、
運転士によって使いやすい・使いにくい
それぞれ意見が分かれるのが現状です。
まとめ ~先進技術と上手く付き合う~
色々とご紹介して参りました(o^^o)
ケースバイケースで付き合い方を変えれば、
どれも非常に頼もしい装置ではあります。
が・・・、
冒頭に書いた様にあくまでも装置は“アシスト”!
実際に車を動かすのはドライバーである
という事を決して忘れてはいけません。
電子的な補助ですからいつ故障するかも分らない。
だからこそ、
頼りすぎずに腕を磨く事が大切なんです!!
これは普通車にも言える事・・・
例えば後方モニターばかり見て駐車していませんか?
しっかりと車の間隔を掴んでからでないと、
いざ故障したらマトモに駐車ができなくなります。
是非、
車を動かす本来の感覚を忘れずに、
上手に先進技術と付き合っていきましょう!
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