“エコな運転”≠ディーゼルに優しい運転
おはようございます!
バス運転士のけんぞ~です(^^ゞ
タイトルを見て
“そうそう〜!”
な~んてリアクションの方は殆どいないと思います・・・
(もしそうなら貴方は大型乗りですネ!?笑)
今回の記事はバスに限らず、
ディーゼルエンジン搭載車
に普段から乗られる方や、購入を検討されている方に
是非読んで頂きたい記事です。
それ以外の方も興味があれば是非お読み下さい~!
~ディーゼルエンジンは煤が溜まる~
先ず大前提である事なのですが、
必ず燃焼過程で“煤(スス)”が発生します。
これはバスでも乗用車でも変わりません。
そのまま排出すれば環境汚染になりますし、
内部に蓄積すれば車にとって害となるものです。
これを解決する為の装置が、
DPR(Diesel Particulate Active Reduction System)
DPF(Diesel Particulate Filter)
DPD(Diesel Particulate Defuser)
といった装置です。
実はメーカーに名前は違えど機能は殆ど同じ!
簡単に構造を説明すると、
マフラー上に上記の装置を取り付けます。
この機構はネット状になっている事により、
排出される煤をキャッチ。
一定以上溜まればセンサーが感知、
高温(600℃以上)で燃やし環境害を少なくした状態で排出します。
(昔のバスが黒煙を吐いたのはこの装置が無かった為)
或いは高速域での走行では排気熱・圧により
自動的に排出してくれるという装置です。
~日野車•いすゞ車 エコツリー~
ここでバスやトラックに日野•いすゞが採用している
エコツリーという機能をご紹介します!
日野セレガ パンフレットより
日野が取り入れているエコ運転支援システムであり、
回転数・アクセル開度に応じて葉っぱが溜まり
(勿論エコドライブの時に溜まります)
最終的には大きな木になるといったものです。
会社としては燃費向上が狙える訳ですね!
実際担当車のエコツリー
これを溜めるのは結構楽しくて、
好きだったりもするのですが・・・
(これを満タン=美徳という運転士も多い)
~エコ運転ほどススは溜まる~
前途の通り、
煤は熱と圧によって浄化・排気されます。
つまりはエンジンが完全暖気である上で、
一定回転数&一定時間以上回転数を上げるのが理想です。
手動での強制排出時も回転数が上がります
加えて重要なのが、
回転数が低い時=最も多くの煤が発生します。
つまり・・・
- 低回転域でシフトアップを繰り返す
- アクセルを踏み込まない
- アイドリングストップを繰り返す
- チョイ乗りばかりする
という行為は、
ディーゼル車にとっては負担になってしまうという事です!
先のエコツリーがドンドン溜まる運転というのは、
逆にバスにとっては悪影響である事が解るかと思います(^^;)
(実際に上記の運転による負担で故障車も出ております)
~まとめ~
ディーゼル車の特性である煤問題、
如何でしたでしょうか!(・∀・)
バスなんかで普段毎日乗る私達は当然知っている知識なのですが、
問題は自家用車としてディーゼルを購入される方。
このような特徴があるので、
使用目的によって向き不向きがある訳です。
実際普通車ディーゼルを販売している某メーカーには、
煤が上手く燃焼されずに“警告が出た”
という問い合わせが多くあるそうで・・・。
長距離をキビキビ走る方には
力強く、面白いエンジンなのですが・・・
近距離の通勤などでチョイ乗りを繰り返す方は、
故障と隣り合わせになってしまうかもしれません。
勿論、
一週間に何度かは長時間ドライブをしたり等
“付き合い方次第”ではありますが・・・(o^^o)
是非今後、
購入の際の要素として取り入れて頂ければ幸いです\(^^)/
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